2013.04.01
おはようございます。
今日は4月1日、学校やお役所等は
新年度の開始になります。
また、円安の影響で、電器や生活品の値上げ
始まりました。
本当にこれがアベノミクスの効果なのか、
一般庶民には?が付くところもあります。
実はちょっと気になることを放置していたので、
自分なりに調べてみました。
『何で、新年度の始まりが4月からなのか?』
学校や農業、季節が関係しているようです。
江戸期に発達した寺子屋(今の学校ですね)は
随時入学を認めていたようです。
子供の寺子屋入学は一家の慶事だったため、
気候がよい春先を選ぶ親が多く、
幕府の昌平坂学問所、多くの藩校も、毎月二回、入学を受付ていたそうです。
明治10年代までは学年は一定せず、
学制発布後も「随時入学」の伝統は残り、
地域や学校によって入学時期はバラバラでした。
高等教育はドイツ、イギリスなどを手本にしたため、
9月入学が主流で、開成学校(東大の前身)も9月を学年始めとしていました。
今学校の9月始まりの気運が、高まり出しましたね。
1869(明治2)年、明治政府が国家の資金の使い方や
財産の管理を、公私混同なく明瞭にするため、
西洋にならい会計制度を定め、会計年度の始まりを10月1日としました。
その後、暦年と年度を合わせて1月1日基準に改めましたが、
慌しい正月時期に年度変わりが重なることから、その後、7月1日からに改めました。
1886(明治19)年、農業、特に稲作が経済の中心だったので、
学校・公官庁等は米作りの準備を始める時期に当たることから、
国の会計年度が4~3月となり、9月だった徴兵対象者の届け出期日が4月に早まりました。
地方自治法が施行され、ここでも会計年度を国に合わせました。
帝国大学は開成学校から改組されても、学年始めは9月のままでした。
学校運営には校舎建設など国の補助金予算が絡むことから、
初等・中等教育では学年を会計年度に合わせ、
徐々に4月一斉入学に変わっていきました。
会計年度に合わせたのは事務的に都合に加えて、
優秀な若者を軍隊にとられまい、との人材確保競争の事情もあったそうです。
1887(明治20)年、教員を養成する
高等師範学校が学生の入学を四月に統一(4月入学の採用第1号)、
各府県立の師範学校もこれに倣いました。
1892(明治25)年、文部省の指導で
全国的に小学校の4月入学が行われるようになりました。
1900(明治33)年、小学校の学年を4月~3月とすることを
小学校令施行規則で明文化しました。
1901(明治34)年、中学校にも学年を4月~3月とすることを適用しました。
1919(大正8)年、高校の入学時期を4月に変更しました。
1921(大正10)年頃、大学も4月入学に移行しました。
1941(昭和16)年、大学・専門学校が修業年限を3カ月短縮して
12月卒業とし、高校・大学予科は6カ月短縮され大学入学を10月に変更しました。
1947(昭和22)年、学年を4~3月に戻しました。
3月に一斉に卒業する学生に合わせ、企業も4月採用で揃いました。
いろいろと試行錯誤の上、今の状態になったのですね。
又背景的に東洋では立春前後の月齢の1日を年の始め(旧正月)としていました。
日本では、中国漢時代に由来する「立春年初」でしたが、
明治6年に太陽暦が採用され、
旧暦(立春基準)と新暦(元旦基準)が併存することとなりました。
北半球の春分・秋分の頃は非常に過ごしやすく、
4月・9月が入学時期に最適と考えられていましたが、
結果的には日本では4月に落ち着きました。
芽吹きの春が始まりというのも、
当時の日本人の感覚に合うものだったようです。
4月は桜の季節であり、人生の門出として相応しい時期と受け止められ、
定着したようです。
日本の場合、学校教育法施行令44条で
明確に4月1日から3月31日までと規定されています。
海外ではどうでしょう。
各国とも国民生活や季節を重視して設定しているようです。
特に西洋では「春分」の頃を「年初」とする考え方が古くから有り、
古代ローマ時代は3月年初としていました。
その後の暦改革で1・2月が加わり、
B.C.46年Julius暦の採用で1月を年初と正式に定めました。
欧米では、春~夏の農繁期は農作業等を手伝い、
子供は秋~冬に学校に通ったため、
学年始めは9月に落ち着きました。
近年は長期の夏休みで区切りが良いため
9月を始まりとしています。
米国では、3ヶ月近い夏休みを区切りとして新年度が始まるため、
9月を学年始めとしています。
暦年・会計年度・学年度の関係は各国バラバラで特定の法則は無いようです。
ちなみに当社の会計年度は1月~12月です。
当社も本日からホワイトカラーの新入社員が入社します。
これから様々なこんなに立ち向かって、
自分自身を高めていってもらいたいと思います。